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3月の連休明けの火曜日。表参道にある「ホワイトスペース」で開催された『イラストレーター 植草桂子 個展』に、植草桂子さん(以降、桂子さん)を訪ねました。

この日のために捨てずに取って置いてくださった何枚かのラフ・スケッチを広げながら
「ラフ・スケッチは捨ててしまうんだけど、戻ってきた原画は捨てられないのよ〜。
そういえば、他のイラストレーターさんはどうしているんだろう?わたしも聞いてみたいわ」と話す桂子さん。
ちょうど、その時、桂子さんのお友だちのイラストレーターさんが個展会場にいらっしゃいました。

なんと、この『クリエイターズ・インタビュー』をご覧くださっていたとのこと。
そこで、急きょ、インタビューに参加していただくことになりました。

ご参加くださったのは、イラストレーターの石川あぐりさんと山本祥子さん。

 
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植草 今ね、ラフ・スケッチと原画を、使った後はどうするか?という話をしていてね。
わたしは、ラフ・スケッチは捨ててしまうけれど、原画は捨てられないって話していたの。
あぐりさんと祥子さんは、雑誌に掲載された後の原画はどうしているの?
 
石川 昔、手書きの頃は、原画は取って置くけど、ラフは全部捨てますね。落書きみたいのは取っておいて、後で見て冷めていたら捨ててしまうの。そうでないと、なくならないというか、山のようになってしまうから(笑)
 
植草 今はもうお二人ともデジタルだから・・・
 
山本 いえ、わたしは今も手書きです。私も、カットも装丁画も原画は取ってあります。
 
植草 装丁画はもう一枚の作品だからわかるんだけど、わたしはカットとか挿絵とかでも、原画はなんか捨てられなくて・・・。もう必要ないと思うんだけどね。
 
石川 イラストレーターさんで、たまに、ぜーんぶスケッチ・ブックに貼って取ってあるという人もいるけれど、そんなことしたら、大変な量になってしまうわよね。
以前、イタリア旅行に行った時、旅先でスケッチを描いたものがあったりするけど、写真に撮っておけば良いんじゃないかって思っているところ・・・。
 
植草 あっ、そうかも知れないね。確かに写真にしてしまえば良いのかも知れない。
 
石川 旅行のスケッチだってたいだい一冊じゃ済まないし(笑)、頭にインプットした方がいいんじゃなかって思って。
 
植草 イラストレーターの体質かも知れないね。頭に残しておいて、ラフは捨てる!描くときにイメージとして吐き出すというか、描きあげてしまえば良いというか・・・。
今日は「アイデア帳を」と言われたから、無理やりラフを寄せ集めてきただけで。
 
石川 見たい。見たい。ラフ・スケッチって、同業者でもなかなかみれないものだから・・・。
 
ということで、本来はシュレッダーにかけるはずだったという、貴重なラフ・スケッチを見せていただくことに・・・。
 
 
植草 これは白いカラスのラフなの。最初は女の子がカラスの方を向いていたんだけれど、これでは「置いてかないで」と言っているみたいだなと思ってね(笑)作品では背を向けて描いたの。
 
山本 確かに、背を向けている方が良いですね。
 
 
これは、あの額の絵ですね。ラフの段階で、ほぼ完成形になっている。
 
植草 そうそう、この本の形をしているのも、ラフなのよ。
これから、このラフ・スケッチの本をもって、出版社に営業に行こうかなぁ〜って思っているの。
 
 
 
そうだったんですね!もう、このままでも欲しいくらいステキです。
ささっと描いているのに、温かさや愛情が伝わってくる・・・。
 
植草 ラフは変な力が入っていないから、線がのびのびしているからね。
ラフにはラフの良さがあるかも知れないわね。
 
捨ててしまうというほど、ラフ・スケッチはたくさん描くのですか?
 
植草 ラフを描く時間よりも、ラフまでの時間がかかるだけで、考えている時間の方がかかるかな。
構想が決まってしまえば、あとは描くだけって感じで。
人形に関しては、実はラフもそんなまともに描いていなくてね。
 
なるほど。構想を決めるまでの考えている時間が長いんですね。
人形のアイデアはどのようにしているのですか?
 
植草 なんとなく、こんな感じかなぁ〜って考えたら、材料を見に行くのね。
その場に行って、これは何かに使える、あれに使えるとか。その場で手に取ったモノのために、何かを作ることもあるのよ。要は資料探しが材料を売っている場所だったりして、手芸ショップもよく行きますね。
 
手芸ショップ、オカダヤとか?
 
植草 オカダヤもよく行きます。もう一番上から下まで、ずうっとジロジロ見て回って(笑)
こんな小さな(指の先程の)パーツを見つけて、「これだったら、こんなものがつくれるな」というイメージでモノをチョイスしています。
 
今回展示した人形の中で、例えば、この人形の、このパーツとかありますか?
 
植草 今回展示した中では、白い額の中に入れた人形(プリマヴェーラ)の靴部分です。
レースの一部分を見て、靴の先に使えそうとピンときました!
 
 
わっ、こんな小さなレースから、こんなに妖艶な女性をイメージしたのですね。
 
植草 それと安価なアクセサリー売り場も見逃せないの。例えば、ティアラ型の指輪は、人形の頭に乗せるとちょうどいいんです。これは、白い衣装を着た雪の上に座っている子(snow)に使いました。
 
 
えっ。このティアラ、指輪なんですね?!この子の頭の上にある時点で、もうティアラにしか見えないです。
こんな小さなパーツからイメージを膨らませるんだ。すごいなぁ〜。
 

この後も、「植物や虫の写真など、素材探しにPinterestが使える」など、創作のヒントについて話がつきません・・・。けれど、降り続く雨の中、次から次へと訪れるお客様。そろそろお暇する時間です。

ポノリポ・ショップのオーナー小高美保さんのお話では、「今回の個展はクリエイターさんの来場が本当に多い」とのこと。それは、植草桂子さんが描くイラストやエッセイ、家具やお人形に至るまで、クリエイションのクオリティーの高さを物語っています。

インタビューをさせていただいたホワイトスペースを出たあと、もう一度、ギャラリーニイクを訪ね、イラストをゆっくり拝見し、「きっと桂子さんは、手芸屋さんでもどこでも、創作のヒントを見つけてしまうのだろう・・・。今度、桂子さんの真似をして、オカダヤの上から下まで、創作のヒントを探すおひとり様ツアーでもしてみようかな?」などと思いながら、帰路につきました。

最後に、今回、インタビューにご参加くださいました、イラストレーターの石川あぐりさんと山本祥子さんに、心よりお礼申し上げます。

 
クリエーター:植草桂子(イラストレーター・アーティスト)
インタビュー:ワタナベアケミ(Cカンパニー デザイナー)

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