古書の街・東京神田。よく行く古本屋に一冊の古書があった。
『POEMS of THOMAS GRAY』 1814年というから約200年前に作られた本だ。
角の表面などところどころ剥がれ落ちている箇所はあるものの保存状態はとてもきれいだった。
皮革製の製本なら200年経っても、こんなに美しく保存することが可能なのだとしみじみ見つめた。
その古書には美しい刻印が施されていた。当時の刻印技術は200前のものとは思えないほど優れたものだった。
この刻印のエッセンスをシステム手帳に活かせないものかと考えた。
試行錯誤を重ねるうちに、ある刻印職人に巡り合った。
その刻印職人はかつて迎賓館へ訪れた海外からのお客様へ贈るアルバムに刻印をしていた経歴をもつベテランだった。
ベテランの職人に刻印を依頼すると職人は条件を出してきた。
通常、システム手帳は、革の裁断から、革漉き、芯材を貼り付けて縫製に掛かるまで、ひとりの職人の手により一連の作業として行われる。
しかし、職人は、「まず芯材を入れた状態までつくったものをいったん刻印職人に渡し刻印を入れた後、再び、縫製するという手順でやらせてもらいたい」そう言った。
そうすることで、其々の辺に平行にあるいは垂直に刻印することができるのだという。この刻印は、表紙裏表紙、背を一度に刻印するのではなく、一ヵ所づつ丁寧に刻印している。
付属のケースは一点一点革を貼る、まさに職人技が光る手作業の逸品だ。
刻印職人と縫製の職人、ふたりのベテラン職人の技術がつくりだした傑作を
蔵書のように持つ贅沢を味わってみる。
※ケースはあり、なし、お選びいただけます。ケースのみの別売はございません。
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