▼ギフトサービス
▼ アイテムを探す
▼ご予算で選ぶ
▼ブランド、シリーズから探す
▼シーカンパニーのSNS
CカンパニーTOP > バックヤード > ものづくりの現場、訪問記 > 皮革染職人 斉藤太美雄 (株式会社カナメ)
隅田川と荒川の間に位置するJR平井駅。ここから車で約5分、旧中川を越えたところに株式会社カナメの皮革工場がある。 この辺りは大小の工場が立ち並ぶ工場地帯で、都立皮革皮革技術センターが近くにあることからもわかるように、古くから皮革工場が多い地域だ。かつては革の鞣し工場も染め工場もたくさんあったが、近年はだいぶ少なくなってきたという。 東京都の23区である墨田区。都内に牛革の染め工場を持つ皮革会社は、知る限りでは株式会社カナメだけではないだろうか・・・。 そんな貴重な革染め作業を見せてもらおうとやってきたのだ。 話をお聞きしたのは、Cカンパニーのボルボ・シリーズの革染めを担当している工場長の斉藤太美雄さん。この道に入って今年で29年になるというベテランの皮革染め職人さんだ。
「Cカンパニーさんの革をこれから染めるところなんだよ」そういいながらレシピ(手順表)を見せてくれた。そのレシピにはボルボの革の工程と使用する薬品の調合が書いてある。 1、タイコ染め、伸ばし、味アイロン、計量 2、下色をつける 3、・・・ と、一枚の革を染め上げるために、実に6回の染め工程が書いてあった。 4番目の「4.色・ツヤ合わせ」と書かれた文字を差しながら、斉藤さんは言った。 「昨日一回スプレーして乾いたから、今日は色合わせのスプレーをするんだ」 塗料が入ったコード付きのスプレーをシュシュと2・3回空ぶきした後、天井からつるして広げてある革に向かって色を吹き付け始める。 上から下へ、下から上へ。右から左へ、左から右へ。 時折、革の端をつかんで持ち上げたり、離れてみたり、全体の調子を目で確認しながら一枚の革を染め上げる。
そうなのだ。ボルボの革の色染め作業は一枚づつ手作業で行っているのだ。 「大きな工場なら機械でスプレーしているんだろうけどね・・・」とほほ笑む工場長の斉藤さん。 けれど、わたしたちは知っている。 『人の目で見て、手作業で仕上げているからこそ、ボルボには味わいがあるのだ』と。
1回染色した革は、革をつるしてある棒ごと風通しの良い窓際に移動して翌朝まで乾かしておく。この工程を4〜5回繰り返すのだ。 晴れていれば一晩で乾くが、雨の日が続けばなかなか乾かない。 無理に機械で乾かしたりはしない、天候に左右される自然乾燥を貫いている。
一枚一枚丁寧に染め上げるボルボの革、一枚の革が染め上るまでは約1週間かかる。 「良い革をつくる」という強いこだわりがなければ、なかなかできない真似のできない仕事だ。 革本来の風合い、使い続けると独特の艶と味がでるボルボの革。 今日も、東京の空の下、皮革職人が牛革をボルボ色に染めている。
5 件中 1-5 件表示
7,150円(本体価格:6,500円)
14,850円(本体価格:13,500円)
6,820円(本体価格:6,200円)
7,480円(本体価格:6,800円)
売り切れました
13,200円(本体価格:12,000円)
東京都墨田区にある皮革工場「カナメ」
皮革染職人 斉藤太美雄
隅田川と荒川の間に位置するJR平井駅。ここから車で約5分、旧中川を越えたところに株式会社カナメの皮革工場がある。
この辺りは大小の工場が立ち並ぶ工場地帯で、都立皮革皮革技術センターが近くにあることからもわかるように、古くから皮革工場が多い地域だ。かつては革の鞣し工場も染め工場もたくさんあったが、近年はだいぶ少なくなってきたという。
東京都の23区である墨田区。都内に牛革の染め工場を持つ皮革会社は、知る限りでは株式会社カナメだけではないだろうか・・・。
そんな貴重な革染め作業を見せてもらおうとやってきたのだ。
話をお聞きしたのは、Cカンパニーのボルボ・シリーズの革染めを担当している工場長の斉藤太美雄さん。この道に入って今年で29年になるというベテランの皮革染め職人さんだ。
「Cカンパニーさんの革をこれから染めるところなんだよ」そういいながらレシピ(手順表)を見せてくれた。そのレシピにはボルボの革の工程と使用する薬品の調合が書いてある。
1、タイコ染め、伸ばし、味アイロン、計量
2、下色をつける
3、・・・
と、一枚の革を染め上げるために、実に6回の染め工程が書いてあった。
4番目の「4.色・ツヤ合わせ」と書かれた文字を差しながら、斉藤さんは言った。
「昨日一回スプレーして乾いたから、今日は色合わせのスプレーをするんだ」
塗料が入ったコード付きのスプレーをシュシュと2・3回空ぶきした後、天井からつるして広げてある革に向かって色を吹き付け始める。
上から下へ、下から上へ。右から左へ、左から右へ。
時折、革の端をつかんで持ち上げたり、離れてみたり、全体の調子を目で確認しながら一枚の革を染め上げる。
そうなのだ。ボルボの革の色染め作業は一枚づつ手作業で行っているのだ。
「大きな工場なら機械でスプレーしているんだろうけどね・・・」とほほ笑む工場長の斉藤さん。
けれど、わたしたちは知っている。
『人の目で見て、手作業で仕上げているからこそ、ボルボには味わいがあるのだ』と。
1回染色した革は、革をつるしてある棒ごと風通しの良い窓際に移動して翌朝まで乾かしておく。この工程を4〜5回繰り返すのだ。
晴れていれば一晩で乾くが、雨の日が続けばなかなか乾かない。
無理に機械で乾かしたりはしない、天候に左右される自然乾燥を貫いている。
一枚一枚丁寧に染め上げるボルボの革、一枚の革が染め上るまでは約1週間かかる。
「良い革をつくる」という強いこだわりがなければ、なかなかできない真似のできない仕事だ。
革本来の風合い、使い続けると独特の艶と味がでるボルボの革。
今日も、東京の空の下、皮革職人が牛革をボルボ色に染めている。